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カメレオンの道草のために

カメレオン Photo by Winkelbohrer

 中央アフリカ、マルギ族の神話。

 最初の死者が出たとき、人間たちは、どうしたらよいか、尋ねるためにカメレオンを神のもとへ遣わした。神は「焼きパンを死体の上に投げれば生き返る」と教えた。

 しかし、カメレオンは道草を食って帰りが遅れ、その間にも死者が続々と出たので、しびれを切らせた人間たちは、トカゲを神のもとへ遣わした。

 神は2度も同じ事で使いを寄越したと腹を立てて、「穴を掘って死体を埋めるがいい」と答えた。

 カメレオンが戻ったときには、死者はすでに埋葬された後だった。

◆ 参考文献

大林太良・伊藤清司・吉田敦彦・松村一男 編『世界神話事典』角川書店

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