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栗鼠は山伏
Photo by law_keven
熊野に伝わる伝承。
熊野、安堵峯(あんどのみね)の辺りでは、栗鼠は獣の中の山伏で魔法を知っていると言われる(樹の枝に坐して手を合わせて礼拝しているような恰好をするからか)。
ところで、杣人(そまびと)も、一日中、山に入っていても儲けがなかったり、ちょっと入って大儲けしたりすることがあるのでこれも魔物である。
そのため、杣人が山中で栗鼠に会って、斧で木を伐った切屑または松かさを投げつけると、魔物同士の衝突だから、その辺一面栗鼠だらけになる。
◆ 参考文献
南方熊楠『十二支考〈上〉』岩波文庫